一言でいうと、「社会全体で子育てを支えるために、健康保険料に少し上乗せして徴収する制度」です。子どもがいる・いないに関係なく、働いている人全員から集めます。
🏥 誰が払うの?
会社員(健康保険)・自営業者(国民健康保険)・公務員(共済保険)など、健康保険に加入しているすべての人が対象です。子どもがいる家庭も、独身の方も、同じ仕組みで徴収されます。
💸 集まったお金はどこへ?
年間で最大約1兆円を集め、主に以下の3つに使われます:①育児休業給付の拡充(育休中の給付金アップ)②保育所の整備・充実③子育て支援サービスの強化
こども家庭庁は2023年4月に新設された省庁です。それまでバラバラだった「子どもに関する政策」を一元管理するために作られました。年間予算はなんと約4.8兆円(2024年度)。国民の税金から賄われています。
🏫 保育所・幼稚園の整備にも使われています
待機児童の解消や保育士の処遇改善、認定こども園の整備など。以前と比べて待機児童の数は大幅に減少しています(2023年度:約2,600人→ピーク時の約27,000人から大きく改善)。
🤔 「使途が不透明」と言われる理由
予算規模が大きいわりに、具体的な効果が見えにくい事業も含まれています。たとえば広報・調査・研究費など。「直接的な子育て支援につながっているの?」という声もあります。
2023年の合計特殊出生率は1.20(過去最低)。政府がこれだけの予算を使っても、なぜ少子化は止まらないのでしょうか。
グラフを見ると、こども家庭庁が設立された後も出生率は下がり続けています。お金だけでは解決できない、深い構造的な問題があるからです。
💔 理由① 晩婚化・未婚化が加速している
「結婚したくても経済的に不安」「仕事が忙しくて出会いがない」という若い世代が増えています。そもそも結婚する人が減っているため、子どもが生まれる機会自体が減少しています。
🏠 理由② 住居費・教育費の高さ
都市部では家賃が高く、子ども1人育てるのに大学卒業まで約2,000〜3,000万円かかるとも言われています。「子どもを産んでも育てられない」という経済的不安が根強く残っています。
👩💼 理由③ 女性の社会進出と制度のギャップ
女性が働くことが当たり前になった一方、「育児は女性が主にやるもの」という空気感がまだ残っています。育休を取りやすくする制度はできても、職場の文化がついてきていないケースも多いのが現実です。
🌍 理由④ お金だけでは解決しない
少子化対策に成功したフランスやスウェーデンは、20〜30年かけて社会全体の意識や制度を変えてきました。給付金を増やすだけでなく、働き方・価値観・男性の育児参加まで変える必要があります。
世界的に少子化が進む中、出生率を回復させることに成功した国があります。日本との違いはどこにあるのでしょうか?
🇫🇷 フランス|20年以上かけて2.0まで回復
かつて1.6台まで下がったフランスは、「国家を挙げて子育てを支える」という方針を徹底。子ども1人ごとに増える税の優遇(家族商数制度)、3歳から無償の公的保育、育休中の給付金充実など、子育てにお金がかかりにくい社会を数十年かけて構築しました。
🇸🇪 スウェーデン|男性が育休を取るのが当たり前
スウェーデン最大の特徴は「育休は女性だけのもの」という文化を変えたこと。育休期間のうち一定期間は「パパ割当て」として父親専用にし、取得しないと消えてしまう仕組みに。男性が積極的に育児参加することで、女性が「産んだら仕事を諦めなければ」という不安が減りました。
🇭🇺 ハンガリー|子どもを持つほど得をする仕組み
ハンガリーは「子どもを産むほど経済的に得になる」制度を次々と導入。4人以上産んだ女性は生涯所得税免除、子ども3人以上の家庭は住宅ローン最大1,000万円相当を免除、7人乗りミニバンの無償提供など、かなり大胆な政策を実施。2011年の1.23から2020年代には1.5以上に回復しました。
🇮🇱 イスラエル|文化・宗教・制度が三位一体
イスラエルは先進国で唯一、出生率が2.9という驚異の数値。背景には「子どもは祝福」という宗教・文化的な価値観に加え、手厚い不妊治療の公的補助(保険適用で何度でも)や、子育て支援制度の充実があります。文化と制度の両輪がうまく機能しています。
📝 まとめ
- 子ども・子育て支援金は2026年〜月約250円、2028年以降は月約500円の負担増
- 集まった年間約1兆円は育休給付・保育所整備・子育て支援に使われる
- こども家庭庁の年間予算は約4.8兆円、うち半分以上が児童手当
- 出生率は2023年に過去最低の1.20を記録、少子化は進んでいる
- 原因は晩婚化・経済的不安・育児環境のギャップなど複合的な問題
- お金だけでなく、社会全体の意識と働き方の変化が必要
- フランス・スウェーデン・ハンガリーは長期政策で出生率を回復させた
- 成功の鍵は「父親の育児参加」「働きながら産める環境」「長期的な取り組み」
こども家庭庁をなくして、その莫大な予算をそのまま直接的な子育て支援や、子どもを持てる環境づくりに回せないものかと思ってしまいます。
増税ありきではなく、今ある税収の中で上手に予算を組み替えて回す。それこそが政治家の方々に求められる仕事ではないでしょうか。毎年「過去最高税収」と報道されているのに、なぜいつも「足りない」になるのか…。主婦目線では素朴な疑問です。
難しい問題ですが、未来ある子どもたちのために、もっとシンプルで効果的な政策が実現することを願っています🍀